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カテゴリ:レポート , 宮川彬良&アンサンブル・ベガ
2013年6月1日(土)池田重一ホルンクリニック(宝塚市)
さる6月1日、宝塚市内の中学校で、アンサンブル・ベガのホルン池田重一による
「ホルンクリニック」が開催されました。
(現在、池田が准教授を務める大阪音楽大学サイト内の紹介ページ)
これは、8月20日(火)宝塚ベガ・ホールでの《アンサンブル・ベガ 8人だけの夏》の付随企画として、宝塚市文化財団との共催により行われたもので、アンベガメンバーによる楽器クリニックは、本拠地・宝塚では初の開催となりました(過去には鹿児島で、公演に付随して行われたことがあります)。
クリニックを受講するのは、宝塚市内吹奏楽部ホルンパートのみなさん。
今日はホルニスト(=ホルン奏者)池田改め、池田"先生"です!
プロのホルン奏者の先生ということで、生徒さんたちも緊張の面持ち。
シーン・・・とした教室に、
「なんか緊張するなぁ。リラックスしてやぁ。」
と池田先生。
まずは基本の"き"、マウスピース(※)のあて方から。
唇へ触れる角度、舌やアゴの位置、口の中の状態など、一人ずつ確認しながら進めます。
「びーっ」「ぶーっ」などいろいろな音が鳴っております。
あのカタツムリのような楽器本体がなくてもこれだけで音程を作ることができ、
さらに本体のキーを使って様々な音を出すんですね。
池田先生のアドバイスで、生徒さんたちの音の鳴り方もぐんと変わります!
そして驚くべきは、池田先生の音の大きさと張りの強さ!
この輝かしくもまろやかな音が、アンサンブル・ベガ唯一の金管楽器☆ホルン☆です。
続いては楽器の構造について、黒板に図を書いて説明。
あのグルグルと複雑に入り組んだホルンは、伸ばしてみると実は一本の管なんですって。
キーの操作で、全長2.8mと3.7mの二種類の長さに切り替わるそうです。
「分かってくれるゥ?」
「ちょっと覚えといてネ~」
など、普段のアンサンブル・ベガでは聴けない"池田節"が全開!
ここで楽器の仕組みを体感するために取り出されたのが、なんと"ガス管"。
2.8mと3.7mの長さのガス管に、ホルンのマウスピースを付けて吹いてみると・・・立派な楽器に!
みんな順番に交代して息を吹き込みます。
池田は
「もっと端まで音を飛ばすように」
など身振り手振りを交えて指導中!
池田先生は次々とヒミツ道具を取り出します!
続いて出てきたのは・・・ホルン?でも何か違うような??
これは"ナチュラル・ホルン"というもので、19世紀前半まで用いられていた楽器だそうです。いわばホルンのご先祖さまですね。押さえるキーやバルブなどがなく、これこそシンプルな一本の管。そのため、曲によって異なる管の長さのものを使い分ける必要があり、当時のホルン奏者はさまざまなサイズの管を持ち歩いていました。
この日、池田先生もおもーい大きな箱を持参。その中には何種類ものナチュラル・ホルンの管が入っていました。
この"ナチュラルホルン"、生徒さんたちも早速吹いてみましたよ。めったに吹くことができない楽器。貴重な経験でしたね!
全員で基礎を学んだ後は、各学校別に曲のレッスンです。
一緒に演奏するだけでなく、曲の背景を話したり、身振り手振りを交えながら、熱の入った指導!
この頃になると池田先生だけでなく、生徒さんにも笑顔が見られるように。
表情だけでなく、音もどんどん豊かになります!
体の使い方、口元など基礎的なことから、音のニュアンス、曲の内容に至るまで、とっても盛りだくさんな内容でした!
そう遠くない将来、「中学生のころ、池田先生のホルンクリニック受けました!」というホルン奏者が現れるかもしれませんね。
ホルン吹きの卵のみなさん、ここで得たものを持ち帰って、ますます良い音を響かせて下さい♪
本クリニック開催に際しご協力頂きました、宝塚市内中学校吹奏楽部の顧問の先生方、当日のサポートをして下さった
保護者の皆様、本当にありがとうございました。
この場を借りて御礼申し上げます。
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さてさて、このホルンクリニックは、初めにご紹介したように《アンサンブル・ベガ 8人だけの夏》の付随企画としての開催でした。
というわけで、本体(?)企画のコチラも要チェックです!
8月20日(火)宝塚ベガ・ホール《アンサンブル・ベガ 8人だけの夏》
(今度は池田"先生"ではなく、アンサンブル・ベガのホルン池田です☆)
※マウスピースとは
口をあてて息を吹き込む管楽器の部品のこと。
金管楽器においては、唇を軽く合わせた状態で息を吹き出し、そのときに起こる振動が
マウスピースを通じて本体に伝わり、音が鳴ります。
# レポート担当/2号
#編集/1号
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