日本-オーストリア修好150周年を迎える2019年の秋、大正~昭和初期に宝塚歌劇のオーケストラを指揮したオーストリア・リンツ出身のヨーゼフ・ラスカ。ブルックナー作品の日本初演も多数行ったラスカと、
同時代に両国間を渡った芸術家の交流から生まれた作品で
西洋音楽黎明期の日本に生きた2つの国を架ける芸術家の情熱を聴く。
演奏は、ウィーンを拠点に日欧で活動するメゾ・ソプラノ日野妙果、ヴァイオリン前田朋子に、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学で教鞭をとりながら室内楽・歌曲伴奏者として活動する若き俊英ピアニスト ヨハネス・ヴィルヘルム。
1869年(明治2年)の秋に日墺修好通商航海条約が締結されてから150年となるのを記念し、ウィーンを中心に活躍する三人の音楽家たちにより、日本とオーストリアの架け橋となった数々の曲が紹介されていきます。
ブルックナーの弟子で東京音楽学校の初代外国人教師となったディットリッヒ、彼の推薦を得てウィーンに留学した幸田延、その指導を担当したフックス、と続きますが、とりわけラスカの「万葉集歌曲」と「7つの俳句」は、彼が日本の古典文学に深い理解を有し、そこから優れた音楽作品を創り上げていった、きわめて興味深い一例といえましょう。
根岸一美(音楽学者、大阪大学名誉教授、元同志社大学教授)
「ヨーゼフ・ラスカ 音の架け橋」
【名古屋公演11/2(土)宗次ホール/東京公演11/5(火)王子ホール】
*曲目等は一部変更となります。
公演日時
2019年11月7日(木)19:00開演(18:30開場)
場所
出演
・前田朋子(ヴァイオリン)
・日野妙果(メゾ・ソプラノ)
・ヨハネス・ヴィルヘルム(ピアノ)
・根岸一美(お話)
曲目
*チラシ掲載より曲順、曲目に変更がございます*10/28更新
ロベルト・フックス /ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調 作品33 から 第一楽章
ルドルフ・ディットリッヒ/
・姫松小松
・せっせっせ
・お江戸日本橋 「日本楽譜」より
瀧廉太郎 /
・花 (武島羽衣 詩)
・メヌエット (ピアノ独奏)
・荒城の月 (土井晩翠 詩)山田耕筰編曲
オイゼビウス マンディチェフスキ /『昇りゆく満月』
~ソプラノ、ヴァイオリン、ピアノの為の曲
ヨーゼフ・ラスカ/万葉集歌曲(全5曲)
ヨーゼフ・ラスカ/ソプラノ・フルート・ピアノのための『7つの俳句」
(ヴァイオリン版)
幸田 延/ヴァイオリン・ソナタ第1番変ホ長調
山田耕筰/
・からたちの花
・鐘が鳴ります
・たたえよ、調べよ、歌いつれよ
フランツ・デッレ/再び白いライラックが咲いたら?すみれの花咲く頃
ルドルフ・ジーツィンスキ/ウィーンわが夢の街
企画協力・監修
- 根岸一美(音楽学者、大阪大学名誉教授、元同志社大学教授)
- 佐野旭司(音楽学者)
- 前田昭雄(音楽学者、指揮者、ウィーン大学名誉教授、上野学園音楽大学学長)
入場料
全席自由 6月28日発売
一般 4,000 円 学生2,000 円(宝塚文化財団友の会 2 割引き)
お問合せ
おふぃすベガ TEL 0798-53-4556
出演者について
前田朋子(ヴァイオリン)Tomoko Mayeda
[caption id="attachment_9392" align="alignleft" width="450"] 前田朋子 Tomoko Mayeda.Violine(C)宇佐美宏[/caption]鎌倉出身、ウィーン在住のヴァイオリニスト。
幼少期をドイツで過ごし、桐朋女子高等学校音楽科,桐朋学園大学を経て,1995年、デュッセルドルフ・ロベルト・シューマン音楽大学を首席にて卒業。1992年蓼科音楽祭奨励賞受賞。1995年第29回ティボール・ヴァルガ国際 ヴァイオリン・コンクールにて「特別賞」受賞。1998年デュッセルドルフ・ロベルト・シューマン音楽大学にてドイツ国家演奏家試験に最優秀の成績で合格。
その後、日本やヨーロッパ各地にて、数々の室内楽 やソロで活躍。 これまでに,梅津南美子,尾関えりか,豊田耕児,石井志都子, ミヒャエル・ガイザー,ティボール・ヴァルガ、エーリッヒ・へーバルト、パウル・バドゥラ =スコダの各氏に師事。
CDはバッハの無伴奏ヴァイオリン作品を2枚、名匠パウル・バドゥラ・スコダのピアノによるベートヴェンおよびモーツァルト、シューベルト等を2枚リリースするなどしている。ウィーン赤十字親善大使。
オフィシャルWebサイト www.tomokomayeda.com
オフィシャルFacebook @tomokomayeda
【今後の演奏予定】
・7/13(土)朝日カルチャーセンター新宿校「バッハ パルティータの魅力~ジーグに光をあてて」(上杉春雄/お話・ピアノ)
・7/20(土)横浜みなとみらい 小ホール「音楽の贈りもの 第14回前田朋子&梯 剛之(ピアノ)デュオ・リサイタル」
・11/15(金)東京ハクジュホール 「上杉春雄(ピアノ)&前田朋子デュオコンサート」
・11/16(土)札幌ザ・ルーテルホール 「上杉春雄&前田朋子デュオコンサート」
オフィシャルWebサイト www.tomokomayeda.com オフィシャルFacebook @tomokomayeda
日野 妙果(メゾ・ソプラノ) Taeka Hino
[caption id="attachment_9393" align="alignleft" width="450"] 日野妙果 Taeka Hino.Mezzo Soprano[/caption]ドイツ、ラインスベルグ音楽祭にてCh.ティーレマン指揮、R.シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』の作曲家役でオペラ・デビュー後、G.モランディ、A.アニシモフ、P.オルミ、D.アジマン、O.レオナルド、G.クーン、H.J.ロッチュ、J.デーラー、H.リリング、A.フィッシャー、Ch.ティーレマン諸氏の下、ナポリ・サンカルロ劇場、チロル音楽祭、コシチェ国立歌劇場、ヴァルナ音楽祭、シェンブルン室内歌劇場、サンタンデール歌劇場、東京新国立劇場、二期会オペラ、北九州シティオペラなど各地のオペラ公演に出演。 また、国内外の主要な音楽祭や合唱団の定期公演等にソリストとして招聘され、コンサート、宗教曲に於けるアルト・ソリストとしても豊富な経験と安定した歌唱に定評がある。
小林道夫氏と共演の「歌曲の夕べ」、G.ヤノヴィッツ氏後援の歌曲連続演奏会(オーストリア・アイスガルン)、ダボス国際会議場に於けるE.ヘフリガー記念リサイタル、ウィーン国連主催「ヒロシマ・ナガサキ原爆投下70年」メモリアルコンサート、ウィーン赤十字Ball、Fam.Lotze小児がん支援チャリティーコンサート(ウィーン楽友協会)など、ソロ・コンサート活動も精力的に行っている。
NHK・FMリサイタル、FM午後のリサイタル、カタルニア放送、Ö1オーストリアFM放送、 FMチロル等に出演。
カメラータ・トウキョウよりCD『沙羅』『シューベルト歌曲集』、Onepoint.fmより『アンサンブル・フェリシア』をリリース。
アラガル国際オペラコンクール2位(スペイン)、パルマ・ドーロ国際室内楽コンクール声楽部門3位(イタリア)。
国立音楽大学卒業、ウィーン国立音楽大学首席卒業。二期会会員、イタリア・モンテグラ-ル・オペラアカデミー会員。
オフィシャルFacebook @taekamezzosopran
【今後の演奏予定】草津夏期国際音楽祭出演
8/23(水)「E.へフリガー生誕100年記念 シューベルトの歌曲とシューベルティアーデ」
8/25(金)「合唱とオーケストラ/バッハとシューベルトのミサ曲」ソリスト
(2020年)
11/16 今藤長十郎長唄演奏会 ゲスト出演(読売新聞大手町ホール)
11/24 レクイエム in 北九州 (ウェル戸畑大ホール)
12/6 ウィーンの音楽の夕べ(大分県立総合文化センター)
ヨハネス・ヴィルヘルム (ピアノ)Johannes Wilhelm
[caption id="attachment_9394" align="alignleft" width="450"] ヨハネス・ヴィルヘルム Johannes Wilhelm,Piano[/caption]ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学ピアノ科、オルガン科卒業。ウィーン音楽大学にてピアノ、声楽と合唱指導を学ぶ。卒業後は室内楽奏者、またオーケストラのピアノソリストとして、ヨーロッパ、中国、モロッコ、USAにて演奏活動を行う。
ベルリン・フィルハーモニー、モツァルテウム・オーケストラ・ザルツブルグ、カメラータ・アカデミカ・ザルツブルグ、カンマーオーケストラ・ウィーン、ミュンヘン放送管弦楽団、ブルン・フィルハーオニー、リンツ・シンフォニア等と共演。
近年は室内楽奏者、また歌曲伴奏者としての演奏活動を中心にしている。
2002年、2007年ベーゼンドルファー・スカラシップ授与、2010年オーストリア内務大臣優秀賞、2011年オーストリア内務省学術研究奨学金授与。2015年教授資格取得。
2008年よりザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学にて教鞭を執っている。
- 主催/日本・オーストリア修交150周年記念コンサート実行委員会
- 共催/公益財団法人 宝塚文化財団
- 協力/オーストリア大使館・オーストリア文化フォーラム
- 後援/神戸女学院大学・宝塚市国際交流協会
- 制作協力/おふぃすベガ(宝塚公演)