アンベガ版”ナチュール”~新潟の自然が生んだ名曲
新潟2日目は、公演no.311「宮川彬良&アンサンブル・ベガ」から始まりました。
題して「無添加純正☆これが音楽の自然食品」。
毎年、テーマに沿ってアーティスティック・ディレクターのルネ・マルタンさんが興味深いプログラムやアーティストを紹介される「ラ・フォル・ジュルネ」。と同時に、東京、金沢、びわ湖、新潟の各会場では、その会場ごとにオリジナルプログラムが組まれています。今回の「宮川彬良&アンサンブル・ベガ」の出演は、新潟限定のプログラムです。
公式プログラムに「Regard de NIigata」と小さく記されているのがそうです。
no.311公演では、\自然が生んだ最高の楽器ー人の声/をテーマとして「無添加純正☆これが音楽の自然食品」と題したプログラムをお届けしました。
共演した皆さんは、プログラム順に
♬新潟市ジュニア合唱団の皆さん
♬鈴木愛美さん(ソプラノ)
りゅーとぴあでのニューイヤーコンサートで、これまでに3度共演してきた新潟市ジュニア合唱団の皆さんと演奏した曲は、アキラさんが、りゅーとぴあの市民ミュージカルの劇中歌として作った作品です。
♬ 明日の朝、神様がいらっしゃるよ~ミュージカル《シャンポーの森で眠る》)
♬ 飛び散る火の粉は花吹雪~ミュージカル《大いなる遺産》
♬ 幸せはすべての人に~ミュージカル《家なき子》
このうち「明日の朝、神様がいらっしゃるよ」が含まれるミュージカル「シャンポーの森で眠る(ファデット)」は、1998年開館のりゅーとぴあが建設中のころから、アキラさんが新潟に何度も通い曲作りをし、当時の市民ミュージカル参加者の皆さんと稽古を重ねたそうです。
ちょうど「宮川彬良&アンサンブル・ベガ」が結成され、第一回定期演奏会を行ったのも、ちょうど1998年の秋でした。
新潟で、窓の外に音もなく降り積もる雪をみながら曲作りに没頭したというアキラさん。作詞をされた岡本おさみさんは、昨年11月にお亡くなりになりました。
小学生から高校生まで、曲が出来た時にはまだ生まれていなかった新潟の子ども達が、作品を歌い継いでいく、そのワンシーンにアンサンブル・ベガの演奏が寄り添うことが出来ればとても嬉しいです。
子ども達の澄んだ歌声が大喝采を受けた後、こちらは人の声の可能性を追求した作品を。超高音のコロラトゥーラソプラノとオーケストラのための作品、グリエール「コロラトゥーラソプラノと管弦楽のための協奏曲」をアンサンブル・ベガ版で。
新潟出身、ミラノ、ウィーンで研鑽され、全国各地で活躍中のソプラノ、鈴木愛美さんをお迎えしました。声と楽器が緊密にからみあう、美しくも技巧的な難曲を表情豊かに歌ってくださいました。
このほか、オーケストラのコンサートで何度も演奏されたベートーヴェン「交響曲第6番<田園>」も、第一楽章の抜粋を8人だけのアンサンブル・ベガ版でお届けしました。
大人数のオーケストラで聴く「田園」とはまた違い、それぞれの楽器の音がクリアに聴き取れ、ベートーヴェンの曲作りのスゴさに改めて気づきます。
最後は、人の声による総合芸術=オペラ=の名曲、プッチーニ「誰も眠ってはならぬ」(歌劇『トゥーランドット』より)を、これも、アキラさんの編曲によるアンサンブル・ベガ版で演奏して締めくくりました。
りゅーとぴあコンサートホールの3階席にも一杯のお客様から止まない拍手を頂きました。
ありがとうございました!
~レポート続きます