“ジュピター”の他にも名曲あり!
ホルストといえば『ジュピター』というほど、日本では平原綾香さんによる大ヒットで有名となった歌の原曲をつくったイギリスの作曲家ホルスト。
今週末9月23日に迫った、ア・カペラ混声室内合唱団ザ・タロー・シンガーズ第29回目の定期演奏会「地には平和を」へ向けコンサートマスター(アルト)廣澤敦子による作品へのつれづれ連載。
5回目は3曲取り上げるホルストの作品について。
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祈り・色彩・描写
『イギリスの作曲家、ホルストの作品を三曲歌います。
生誕150年。フランスのラヴェルとほぼ同時代に生きた作曲家です。
「惑星」があまりにも有名ですが、合唱曲も多く書いています。
今回歌うのは
- Nunc dimittis
- The evening watch
- Sing me the men
三曲をそれぞれひと言で表すとしたら?と考えてみたのですが、上の三つの言葉に辿り着きました。
まずはNunc dimittis
(今こそ主よ、僕(しもべ)を去らせたまわん)
について書きましょう。
詩はルカの福音書から取られています。ラテン語です。
まるで教会でオルガンを聴いているような冒頭部。聴きどころのひとつ。
そして最後は輝かしくイ長調の和音で終わるのですが(やはりオルガンを思わせます。)
前回の練習で気づいてしまったのです。その輝かしい最後の和音のひとつ前の和音。
間違えた?と思いました。
なんじゃこりゃぁ!という和音なのです。でもそれは間違えたのではなく、要するにようやく「合った」から、それに気づいたんですねえ。私が歌うアルト1のパートの居心地の悪いこと!
その居心地悪さを「カ・イ・カ・ン」と読み替えて、明日の最終稽古に臨みたいものです。
いくら楽譜を見ても、レコ勉をしても、実際その和音の只中に身を置かなければ分からないことってあります。更に言えば、本番のホールで、お客様が入った状態で初めて分かることも多いです。この和音はこんなふうに響くのか、と。
最終稽古は某区民ホールの広い空間で。
本番に響くべき和音を少しでも脳内イメージ出来れば、と思っています。』(廣澤敦子)
9月23日(月・祝)14:00開演 住友生命いずみホール
里井宏次&The TARO Singers
第29回定期演奏会 「地には平和を」
チケットは出演メンバーにお申し付けいただくか、下記プレイガイドにて。
- いずみホールチケットセンター(Tel 06-6944-1188)
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