昨年9月末に空の向こうへ旅立った、結成以来の構成脚本担当、響敏也さん（作家・音楽評論家）が台本を手掛けた大作「アキらくご」”ヨハン・シュトラウス親子の物語”では、飛馬仁亭 彬良（ひゅーまにてぃあきら）師の軽妙かつ味わい深い語り口と、アンサンブル・ベガの生演奏による出囃子と「ラデツキー行進曲」「美しく青きドナウ」をはじめとするウィンナ・ワルツの名曲を、アキラさんの八面六臂な打楽器担当＆いつものピアノも交えお届けいたしました。
そして、アンコールでは、特別にアキラさんの歌唱による3曲を。
1,詩人（かれ）が死んだ時… ルイ・アマド作詞 ジルベール・ベコー作曲
岩谷時子訳詞 宮川彬良編曲
2. 幸せのリズム…ヒビキ・トシヤ作詞 宮川彬良作曲
3. サヨナラの星…ヒビキ・トシヤ作詞 宮川彬良作曲
1曲目は、響さん追悼の歌として、アキラさんが選曲、アレンジしたものです。
1995年リリースの坂東玉三郎さんのアルバム「一寸おたずねします」というシャンソン集でアキラさんはアレンジを担当。その中に収められていました。
詩人ジャン・コクトーが亡くなったとき、友人ベコーが作曲した作品です。
こちらで音源がお聴き頂けます。
2曲目の「幸せのリズム」は、兵庫県立芸術文化センターで毎年恒例、こどもの日のコンサートのために「子どもも大人もみんなで歌える歌」として作られました。
「生きてるってことはみんな 胸がときめくリズム」と歌いだされ、底抜けの明るさが魅力です。
締めくくりにお届けした「サヨナラの星」は、子どもにも大人にも日々訪れる、小さなさよなら、大きなサヨナラ、そして永遠の別れ ーー 全てを包み込む歌だったのだと、今回のリハーサルで、歌詞に刻まれていた響さんからのメッセージをも感じる、アキラさんとメンバー一同でした。
本番では、歌詞を噛みしめるに歌うアキラさんが、思わず声を詰まらせる場面もありました。
こんな歌です。
昨年11月末、アキラさんとこのニューイヤーコンサートについて話す内、毎年お伺いする兵庫県立芸術文化センターでのコンサートで、響さんをお客様とご一緒にしのぶことができればと考え、今回のアンコールとなりました。
終演直後の一枚
アンコールのご報告が長くなりましたが、本編の「アキらくご」のセット（見台＋膝隠しに、アキラさんの前髪＆メガネの紋！）に、普段のアンサンブル・ベガのコンサートでは見られない様々な打楽器にあふれそうな小ホールの舞台の様子もご覧ください。
また、隠しテーマ「親子」のもう一組、宮川父子のコラボレーションで
宮川泰（ひろし）さん作曲「恋のバカンス」を、今回新たにアンサンブル・ベガ版のアレンジでお届けしました。
チェロが縦横無尽に大活躍し、スコアには cadenza の指示。 チェロ近藤浩志自作のカデンツァでした。即興で弾いたものを録音して採譜したという楽譜には、響さんに捧げるーと。
リハーサル、そして本番と、主催の芸文センターの制作、舞台技術クルーの皆さん、ありがとうございました！（多くの小道具や演出でご協力いただきました）
「アキらくご」もう一度聞けます！
1月14日、東海市芸術劇場 大ホール（愛知）にて！
※本編のプログラムは同じですが、アンコールはガラリと変わります。例の”アレ”です★
※本編のプログラムは同じですが、アンコールはガラリと変わります。例の”アレ”です★
プログラム(1/6兵庫芸文,1/14東海市 共通）
・すみれの花咲く部屋…F.デーレ/宮川彬良
・皇帝円舞曲 …ヨハン・シュトラウスII
・ウィーン、わが夢のまち…ジーチンスキー
・楽興の時…シューベルト
・セレナーデ…シューベルト
アキらくご「ヨハン・シュトラウス物語」
・常動曲…J.シュトラウスⅡ世
・ラデツキー行進曲･･･J.シュトラウスI世
・雷鳴と稲妻･･･J.シュトラウスⅡ世
・狩のポルカ･･･J.シュトラウスⅡ世
・美しく青きドナウ･･･J.シュトラウスⅡ世
第二部
［親子二代の音遊び］
・私のお父さん…プッチーニ
・宮川 泰：恋のバカンス （アンサンブル・ベガバージョン）【初演】
・宮川彬良 室内楽のためのソナタ『ブラック・ジャック』
（1/6配布プログラムの各楽章標題に一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします）
第一楽章「血と、汗と、涙と・・・」
第二楽章「命」
第三楽章「生きて生きて息る」
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