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  • 前編「沼尻竜典オペラ指揮者セミナー2017」聴講記

  • スタッフ「夏の自由研究」
  • 2017.8.30

スタッフ「夏の自由研究」レポートです!

びわ湖ホールで3年目の開催となった「沼尻竜典オペラ指揮者セミナー」を3日間聴講しました。今年のお題は、プッチーニ「ラ・ボエーム」。
びわ湖ホール公式サイト内の情報はこちら013b766ce8ad1191bd064be7002240fa035e282ad0

受講生は5名、現役学生から、すでに海外の歌劇場で活躍する方まで多士済々!
昨年は、3日間のうちの初日、ピアノ2台(オーケストラパートを演奏)と歌手の皆さんによるセミナーしか聴講できなかったのですが、その面白さにすっかり取りつかれ、今年は3日間通しで聴講しました。

3日間のセミナーの詳しい様子は、森岡実穂さん(中央大学准教授)が素晴らしいレポートを早々にupしてくださっているので、そちらをご覧ください。
 
「今日も劇場へ? 森岡実穂・劇場通いの記録」
1日目 http://84679040.at.webry.info/201708/article_3.html
2日目 http://84679040.at.webry.info/201708/article_4.html
3日目 http://84679040.at.webry.info/201708/article_5.html


 

ではさっそく「自由研究」の発表です(キリッ)。
なお、以下はセミナーそのものの詳しいレポートではなく「聴講」という行為を通して、音楽と自分の関わりを考察する振り返りの記録です。

(目次)
1「なぜ“聴講”するのか」
2「聴講メモ」
・指揮/指揮者について
・オペラ指揮者について
*以下は後編へ*
3「聴講で得るもの。聴講のススメ」


(筆者と音楽)
普段はもっぱら「聴く/考える」がメイン。

場所は、仕事では舞台裏やホワイエ・個人的に客席へ。ジャンルはいろいろ。
聴く時のこだわりはイス。理想は映画館の首までしっかりホールドされ、眠りに誘われるイス。ただし、特にクラシック音楽では、ホールの残響が重視されるため、イス背面には、音を反射する木の素材が多用され、この願いは今のところ叶わない。
3才よりピアノを始める。小学校では合唱部(アルト&ピアノ)、中学ではオーケストラ部でヴァイオリンを3年間弾いた。大学ではピアノ科だったけれど、今はほとんど弾かない。40代女性。スタッフ1号。

 1、[なぜ聴講するのか]

・音楽をもっと知りたい
・音楽に対する自分の好みや聴き方の傾向、かたよりを自覚したい。

 なぜ「好み」「かたより」が気になるのか?

好きなように聴けばよいではないか?

「好きなように」でよいのか?

バランスや音について意見を求められた時、私の耳は「ニュートラル」か?

「ニュートラル」の居場所はどこか?

そもそも、私に質問する人は「ニュートラル」を求めているのか?

―という常日頃の自問自答を、仕事から離れ音楽に集中することで、じっくり考えたいからーであります。

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おりしも、1日目は台風接近で、琵琶湖も大荒れ。


 2、聴講メモ

指揮/指揮者

・『シンプル』に尽きる!
・<「伝えたい気持ち」「イメージ」>と<「伝わる方法」>の間に出現する
暗く深~~い河。
・「深い河」とはなにか。その解決法の「ヒント」を授ける講師の沼尻さん。
・奏者とのコンタクト。顔や体の方向が右だけ、左だけは×。
・顔をあげてオーケストラと歌手に顔を見せて(これは余裕の有無が影響する様子)
・一見してスッキリと見やすいと感じる指揮は、音楽もおおむね快適。

オペラ指揮者

・歌い手が主役、最優先。歌い手とオーケストラの繋ぎ手である
・歌い手が「自由に歌える」と思わせるテクニック=具体的には“上で滞空する時間をながく”“要所のみ示して、あとはご自由に、お任せ”と伝える棒。
・余計なことをしない(手の動きやアクション)。歌手を迷わせる余地をつくらない。
・演出で変わってくる箇所は臨機応変に対応できる準備を。
・淡々と進む場所は、シンプルに拍を示せば十分。ここぞの聴かせどころはしっかり振る。メリハリをつける。3幕もののオペラで始終こってり振られると、演奏者もお客様も疲れてしまう。
・ピットにおける影の支配者、主役はあくまで歌手。
・四重唱(異なるシュチエーションが同時進行)+オケなど、難しい箇所について。どちらのシュチエーションを棒で示すか。喧嘩か、愛のささやきか。それによって音楽がまったく変わる(沼尻さんが両方の例を実演)。

~後編へ続きます~

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