6月3日(金)兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院 小ホール
「上杉春雄ピアノリサイタル~ゴールドベルク変奏曲」
公演詳細
「変奏曲」、その華麗なる響き?
いえいえ、お稽古ピアノの年頃は、その面白さがまったく理解できず、退屈だった思い出があります。
バッハ作品の演奏をライフワークとするピアニストで医師の上杉春雄。
この5-6月のリサイタルでは、バッハ「ゴールドベルク変奏曲」を中心に据えて、モーツァルト、ベートーヴェンの書いた「変奏曲」でその面白さを届けてくれそうです。
上杉春雄は、毎回、リサイタルやCDのの解説を自身で執筆しています。
医師として、またピアニストとしても原稿を書く機会が多いからか、生来、書くことが好きであるからか、その原稿は、まるで『大阪のうまいもん』のようです。
つまり…
・はやい!(締切より早々と到着)
・面白い!(バッハの作品の解説で、声を上げて笑うなんて!)
・タメになる!(おもしろいのに賢くなった気がする!)
ということで、本来は、リサイタルにお越し頂いた方にのみご覧頂く解説ではありますが、その一端をお届けいたします。
まずは、前書き「変奏曲」についての概説から。画像でupしております。
(あぁ、「変奏曲」について、お稽古ピアノのころに、こんなお話を聞いていたら…)
この日のプログラムは下記:
- モーツァルト/「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲 ハ長調 K.265(きらきら星変奏曲)
- ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調Op.109
- J.S.バッハ/ゴールドベルク変奏曲 BWV988
中心に据えられた「ゴールドベルク変奏曲」については、懇切丁寧「面白く」「タメになる」解説が書かれています。その中から抜粋で…。
有名なアリアではじまり、30から成る変奏で構成されるこの曲の「第30変奏」について。
上の部分から一部抜粋いたします。
『別々の歌が同時に歌われるクオドリベットを持ってきました。ここでは「長らく会えなかったねえ」という歌と「キャベツとカブに追い出されてたのさ(肉が食えたら家にいたのに、っていう、貧乏をユーモラスに嘆く歌です)」という別の民謡を組み合わせています。別々の歌なのですが、歌詞をつなげると微妙に意味がかみ合うような、合わないような。」
(「キャベツとカブに追い出されてたのさ」で、ポトフを思い浮かべてしまいました…)
これは(話が急に飛びますが?)アキラさん(宮川彬良)の名アレンジで、日本のみならず世界各国でも話題となっている「シンフォニック・マンボNO.5」*と同じではありませんか!?「シンフォニック・マンボNO.5」は「クオドリベットquod libet(ラテン語で「好きなように」を意味する)」だったのか、と頷くスタッフでした。
*「シンフォニック・マンボNO.5」=宮川彬良の編曲によるオーケストラ曲。
ベートーヴェン「運命」とペレス・プラードの「マンボNO.5」が同時に演奏される…。
関西では貴重な上杉春雄のリサイタルです。
6月3日(金)兵庫県立芸術文化センターへ、ぜひご来場ください!